当院では、交通事故の診療に対応しており、交通事故に遭われた方の痛みや怪我、体調不調などの治療を行っています。一般に交通事故による受傷は、瞬時に受ける衝撃が大きく、かつ身構える間もないタイミングで起こるため、通常の怪我とは症状の現れ方が異なることがよくあります。数日経過してから痛みやしびれなどが出現し、それが徐々に悪化して慢性化することもあります。放っておくと、日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があるため、たとえ事故直後に自覚症状が軽かったりしても、より早い段階で治療を開始することが大切です。

交通事故の受傷には非典型的な怪我も多々あり、画像所見のみでは説明困難なケースもあります。受傷後しばらく経過してからの受診の場合、事故との因果関係の証明や判別がしにくくなることがあるため、少しでも症状があれば早期の受診が勧められます。診察の際は「いつから、どのあたりが、どのように痛むのか」を詳しくお伝えください。
交通事故では軽いむち打ち症などですぐに良くなると思っていても、実際には何らかの損傷を受けていることが少なくありません。次第にその病態が悪化し、生活に影響が出るケースも見られます。「しばらくしてから首が痛みはじめた」「事故の以前より肩や背中が凝るようになった」「吐き気、めまい、頭痛がする」など、少しでも身体に違和感があれば、お早めにご相談ください。

主な症状の例

• むち打ち症：外傷性頸部症候群（首の痛み、しびれ、動かしにくさ、めまい、耳鳴り）
• 全身の倦怠感
• 頭痛
• 手先、足先のしびれ
• 肩、背中の凝りや痛み
• 腰の痛み
• 膝の痛み
• 動かしにくい部分がある　など

医師の診断書

交通事故で、自賠責保険の請求に必要となる自賠責診断書や、後遺症が残ってしまった場合の後遺症診断書を書けるのは、整形外科などの医師のみです。必要な際には当院でこれらの診断書を発行いたします。整骨院や整体の施術だけしか受けていない期間は、保険会社との交渉や訴訟などで、その間の治療費の支払いを拒否されたり、慰謝料の算定基礎となる期間に算入されなかったりする場合がありますので、ご注意ください。

労災保険とは、労働者災害補償保険法（公務員は公務災害補償法）に基づく制度で、業務中や通勤途中に生じた、怪我・病気・障害などに対して必要な保険給付を行うものです。正社員・契約社員・派遣社員・アルバイト・パートタイマーといった就業形態にかかわらず、すべての労働者が対象になります。労災が適用されるかどうかの判断は、勤務先の会社ではなく労働基準監督署となりますが、本人の不注意によるもの、他者から受けた外傷、会社側に全く落ち度のないものであっても「業務災害」となり、一般的には労災保険の対象となります。

また、通勤中の交通事故による怪我や障害、バイクや自転車での転倒による怪我、営業先に向かう途中での怪我など、一定の要件を満たしていれば「通勤災害」として認定され、補償対象になります。

当院は、労災保険指定医療機関の指定を受けておりますので、必要な書類があれば、受診の際に窓口でのお支払いはありません（※自費となる診断書などは別途費用がかかります）。労災保険での治療をご希望される方は、まずはご自身の会社へご連絡いただき、窓口では保険証（マイナ保険証含む）は提示せず、受付にて「労災」であることをお伝えください。労災認定されるかどうかわからないという場合も、お気軽にご相談ください。

なお、健康保険では「業務災害」、「通勤災害」、は保険給付の対象から除外されております。したがって業務中や通勤途中の怪我では保険証を使っての治療はできないことになります。

労災保険の申請

労災申請は原則として被災（怪我）された方が行うことになっていますが、ご本人で申請手続きが難しいときは、会社が手助けすることが義務付けられています（助力義務）。会社に被災（怪我）したことを報告し、会社から申請に必要な書類を受け取りご来院ください。ご本人で申請する場合は、労働基準監督署にて労災の様式を取り寄せていただき、事業主の押印と労働保険番号を記入したうえで、ご持参ください。
なお、緊急性が高い症状の場合には、まず受診していただいて一旦は窓口で自費診療の治療費をお支払いいただき、後日書類をご持参いただいてからご返金することも可能です。

労災保険の申請書類

※押印もれや記載もれがあると使用できませんのでご注意ください。